おばんです。
スミノです。
いやはや……やっとこさ鑑賞しましたよ。
呪怨:呪いの家
余計な情報を頭に入れないようにするため、下調べはほとんどせずに鑑賞しました。一気に6話ぶっ通し。
1話が約30分のため、サクサクと見れました。
ホントは細かくふり返りながら書きたいところですが、もう何日もかけているのでさっさと終わらせます。
まずは総評!
ぶっちゃけ微妙。60点。ぎりぎり及第点。
これには訳がありまして……
- ハードルを爆上げしすぎた
- 清水監督のビデオ版、映画版2作のイメージを期待したまま観てしまった
- 思った以上に自分がホラー慣れしてた
- 主要人物が全然死なない
- 俊雄とカヤコが出てこない。もちろん剛雄も。(これはしょうがなかったけど……)
といったところであります。
いやいや、良かったところも勿論あるよ……家の設定というかさ……呪怨シリーズ特有のハチャメチャ時間軸で観てる人を混乱に陥れる感じは良かった。でも……
いや、これ以上は言わないでおこう……
とにかく、以下に良かった点、悪かった点をまとめていきます。
また、ここからは便宜上、呪いの家をタイムマシンと呼ばせてもらいます。
良かった点
(1)攻めたグロ描写、嫌悪感を抱かせる突発的な暴力
まぁR15だし、それなりにね……と思ってましたがこの辺は期待通りといった感じ。具体的には
①聖美が強姦されるまでの描写
画像は呪われる直前の聖美
強姦シーンがリアルって訳ではなく、そこまでの徐々に不安な気持ちにさせる流れ。
聖美は訳有で転校してきた→制服が間に合わず周囲と馴染めない感じ→どー見てもイジメっ子な雰囲気の人に親しげに肝試し誘われる→急にヤンキーの友達も合流、新しい環境に馴染みたい聖美が不安になりつつついてく→聖美の同級生が笑いながら聖美を抑えつけ、ヤンキーがポップに強姦。
文字で書くと、そうでもないですね。
ただ、この流れの中で、聖美の下着姿のシーン、母親とのやり取りの中で、聖美が性的になんかしら被害を受けそうだなぁー嫌だなぁー怖いなぁーという感じにさせる。
そうして徐々に不安感を増長させながら唐突に襲われる。
この流れはとても巧みだったと思う。
②フルポン夫婦の不倫〜胎児ゴックンまでのとこ
この話での主役
中盤でタイムマシンの家に住み着いた夫婦の旦那と不倫している女性に話の焦点があたります。
この人、不倫相手の子供を妊娠し産む気まんまん。
不倫されてる旦那も生来の人の良さから、妻を尾行して不倫に気づいてるにも関わらず、変わらず過ごそうとする。健気。フルポンの村上を太らせた感じ。
以下、この人をフルポンと呼ばせてもらいます。
結論を言うと、清水監督呪怨シリーズのカヤコと剛雄夫婦✕小林先生夫婦とほぼ同じ結末を辿ります。
ある日、フルポンが不倫嫁より「初恋の人と不倫してる。お前に抱かれてる時もそいつの事を考えてた。頼む、毒入りワインを飲んで死んでくれ」と宣告される。
フルポン「分かったよ(ワインごくごく)よし!不倫してるのも知ってたし、3人一緒に死ぬぞ!」
そして不倫嫁を殺し、腹を裂き、胎児を取り出します。
聖美の件でも触れましたが、なんかしら人に加害を加える人の表情、挙動が不気味なんですよね。
ここでも不倫嫁、フルポンの二人とも常に薄ら笑ってヘラヘラ、浮ついてる感じ。それでしっかり殺し合います。
この辺はタイムマシン夫からの呪いの伝搬で、どちらも正気を失ってるのだと思います。
※フルポンは胎児を取り出すまでは正気だったかもしれないけど。
この話の最後はフルポンが留置所でタイムマシンの庭に埋めた胎児が目の前に現れ、自身の口に強引に入り込んでもがき苦しむというオチで締まります。うーん、グロい。
(2)恐怖!関わった人間を捕らえ続ける家型タイムマシン!
後半にかけて、今までの登場人物とタイムマシン内での出来事の繋がりが明らかになります。
この辺は呪怨の醍醐味の1つですね。
終盤にかけてタイムマシンも盛り上がり、伏線の回収とバラマキを繰り返す感じがギモチィー!
1番良かったシーンとしては、ラストです。
紆余曲折あり、主役の1人であるハルカ(平仮名だと分かりづらいので片仮名で)がカレピの断末魔が録音されたテープをタイムマシンの庭に埋めに来ます。
そして、「もう……終わりよね……」とつぶやいた瞬間
背後からタイムマシンの大家の息子(過去の監禁強姦事件の犯人)がぬッと出てきて、ガッとはるかを連れ去ります。
文字だけ見るとマジでわけ分かんないな。
この辺は全部見てないと分からないのですが、この断面でハルカは大家の息子に過去へ連れ去られ、監禁強姦事件の被害者になります。そんでもって小田島(荒川ヨシヨシ)を生みます。こっから今作のループ始まります。多分。
※この考察が正しいかは不明。
この最後のシーンがある事で、で全ての話が繋がるわけですわ。ふぁぁぁぁぁ!繋がったァァァァ!
※何度も書きますが、この考察が正しいかは不明。
清水監督呪怨でも、最終盤で怒涛の伏線回収を行ってたので、この辺の気持ち良さは見応えあり。
今作も次のシーズンが続くような終わり方だったので、この辺の詳細が明確になる事を期待します。これはこれでオチついたような気もするけど。
ダメな点
はい、褒めてばかりではいけません。
(1)全然死なない主要人物
これはもうその通り。どいつもこいつも全然死なない。
清水監督呪怨に引っ張られすぎてるのは置いといて、家に関わった人物が非業の結末を遂げるのが醍醐味なのに、主要キャラの殆どが最終話まで健在なのは納得いかない。
「あ!この人名前で呼ばれてるから死ぬよ!」とか「刑事は大概死ぬ。呪怨だから間違いない。」とか嫁にウキウキしながらドヤってた時間を返せ。
もう本当に個人の感想としては、1デス/話ぐらいのペースで、最終話で地域がゴーストタウンになるかなぁ~それはやりすぎだよぉ~とか思ってたんだけど・・・マジで死ななないのな。
演出としてのトータルの死人、ぱっと思い返してもざっと15~7人です。30分×6話なので約3時間。ざっくり5デス/hってところです。
初代呪怨の映画版は30万近く死んでるはずです。それで上映時間は約1時間30分。
2002年の映画で20万デス/hだぞ。
※初代呪怨ハウスのスタジオが埼玉県所沢市にあるというところと映画版の演出からの個人の見解です。
サボんなNetfrlix。やる気を出してくれ三宅監督。もっと呪怨タイムマシンの稼働率上げろ。
(2)ORIGINとタイトルでうたってるのにカヤコっぽいのが出て来ない
これはまぁ時代設定の関係や今作の呪怨のテーマとして、1990年代の凄惨な事件をベースに、そういった事件の裏にはある家が関連しているのであった・・・みたいな背景があるからだというのは理解しております。そもそも映画版呪怨の時代設定は2000年代だしね。
でもさぁ・・・
化け物らしい化け物が、生まれたての胎児、真黒なくっきり人型の影、うっすーい顔の白っぽい女性、白黒のタイムトラベラー達・・・何の映画だっけ?
今までの全呪怨シリーズの象徴となる化け物が関節バキバキでパームさんみたいなカヤコなのになぜこれを出さない。かかって来いよ!パームさん!
(3)地味な死に方ばっかり。タイムマシンもさぁ・・・やる気あんの?
ここは上述した
- カヤコ的化け物の不在
- 今作は実在した陰惨な事件がベース
って部分の弊害で、地味デスばかり。
特に清美と清美の同級生たち。お前らマジで緩く死んでんじゃない!もっと呪われろ!
いじめっ子女子A ⇒2話でタイムマシン内で行方不明
いじめっ子女子B ⇒呪いと化したBに呼ばれて行方不明
レイプ犯 ⇒だらだらと生き残った割にラリったところを清美にバスタブに沈めれて終了 。なんなら虐待してた息子の魂に助けられていたくらい。
清美 ⇒終盤、タイムマシンに捕らわれたAとBに呼ばれて行方不明
この死因「行方不明」はほんと文字通りで画面からスッとフェードアウトするだけ。お前らも胎児飲め。
あと最終盤で最後の家主のご主人が太陽光線でジョワァーって蒸発したのは何だったのか?地味とか通り過ぎて笑っちまったよ。
まとめ
そんなこんなで文句ブーブーですが、面白かったです(真顔)
ところどころ書いてますが、
「1990年代の凄惨な事件をフューチャー」
「呪いの家という象徴」
「時間軸を無視した異次元殺法」
という点はしっかり押さえられているので、見ごたえは確かにあり。
私の文句というのも、極端な話で時間のわりに死人が足りなかったり、死に方が地味だってことだし。個人の感想を超える話ではない。
とにもかくにも見てみましょう!
本日の一曲
『呪怨:呪いの家』恐怖クリップ解禁! “呪いの家”は存在する。あなたのすぐ、そばに…
曲というか宣伝。CMが一番怖かったかもしれん。