すみの家

クローン病なのに食事制限をしない夫とスコーン量産工場長の妻

君は正気を保てるか?Netflix「もう終わりにしよう」感想

おばんです。

先日、嫁からの勧めでこれ観ました。


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I'm Thinking of Ending Things | Netflix Official Site

Twitterでもチラホラ話題なっており、少し気になってたので嫁と一緒に鑑賞。

 

結論から言うと、私はつまらなかった……でも、凄い作品だと思う。ただ、ホラーってジャンル分けはやめろ。

確実にホラー映画ではない。

 

 

気味の悪さは確かにホラーに寄せてる風ではあるけど、これは……なんというか……いや?やっぱりホラーか?

 

↑みたいな具合に、この作品の事を思い出して考えるだけで訳分かんなくなるわけです。マジで何だったんだろうか……

 

以下、ネタバレを多分に含む感想というか……回想というか……苦情にも近い何かです。

 

なげぇしつまんねぇ会話延々と聞かせてんじゃねぇぇ!⇛テッテレー!実は全部清掃員の妄想でした!

まぁ、見出しの内容が全てなんです。

あらすじはこんな感じ

恋人との将来に悩みつつ、雪の日に辺ぴな農場に住む彼の両親を訪れた女性。だが、不思議な感覚に見舞われて、何が現実なのかわからなくなっていく。

このあらすじも完全なスリード

 

登場人物は3人と1つ

ルーシー

ブラックウィドウを古臭くした感じ。


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これがブラックウィドウ

 

ジェイク

もしもエドシーランがアーティストにならなかったら……って感じ。


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これがエドシーラン

 

清掃員(真の主人公)

ルーシーとジェイクの創造主。神。
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日本風ならこんな感じ。

 

タイヤチェーン


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これがあれば大雪でも帰れる。安心。

 

では肝心の中身の方の話を。

あらすじの通り、ルーシーはジェイクの実家に向かいます。ジェイクとこのままお付き合いしてても何だかなぁ……とぼんやり考えつつ……車内で高学歴で意識高くて、理系チックでありながらも文学に通じてる、インテリチックなカップルのドライブデートを演じます。体感30分。現実時間でも30分ほど。

 

監督、脚本家よ。正気か?嫁も俺も寝そうになったよ。

 

そんなこんなでジェイク実家へ到着。

ジェイク実家は農家で豚やらヤギやら濡れて常にブルっている犬を飼っており、そんな説明をしつつ、両親との食事会へ。

キャラが濃いめの両親に圧倒されつつ、ルーシーは懸命に場を盛り上げようとします。

物理学の仕事・・・絵をかいてる・・・ジェイクとの出会い・・・健気です。

ジェイクは両親のリアクションが恥ずかしいのか常にしかめっ面。なんなんだお前。

 

そうこうしているうちにデザートくったりぼんやりしていると外は雪に覆われ、えらい豪雪になります。

ルーシーは朝までに済ます仕事があるので「ジェイク・・・そろそろ・・・雪やばいし町まで戻れなくなる・・・」と帰りを促しますが「チェーン積んでるから!!!大丈夫!!!」となかなか帰ろうとしない。このくだり、2、3回やります。

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タイヤチェーンがあれば豪雪でも安心

イラつくルーシー、積もる雪、減らないケーキ、自分からの電話、

 

ジェイク、ジェイク両親とのやりとりから「もう今後はないな・・・両親には申し訳ないけどジェイクとの将来は難しい」とほぼ気持ちが固まりかけます。

 

なんて考えていると不思議な感覚に襲われます。

突然、ジェイクとジェイク両親が消え、階段を降りても降りてもたどり着かない、ジェイクの部屋には完全にボケ切ったジェイク父、要介護者になったジェイク母とご飯を食べさせるジェイク、地下室の洗濯機からは大量の同じ作業着・・・

ルーシー、ぼんやり過ごしつつ、どうにかジェイクを説得し、いい加減に家を出ることに成功。

ようやく盛り上がりを少し感じ始めたところで、帰りのドライブがスタート。

 

再び序盤と同じ絵面。内容も行きとほぼ同じ。しかも長い。はぁ?

 

そうこうすると、急に「甘いもの食べたい!近場の町の名物のアイスの奴!」と言い出し、ドライブイン的な店によったり、「アイスのごみ捨てたい!イライラする!母校にごみ捨てに行きたい!あああああああ!我慢ならん!!!!」とジェイクが発狂しジェイクの母校に向かう。

 

ポカーン。もう理解することは諦めました。

 

ごみを捨てに行ったきり全然車に戻らないジェイク。追いかけるルーシー。

ここで冒頭に紹介した清掃員に遭遇します。

ここまでで、合間に清掃員が学校を清掃しつつ、普段の仕事っぷりを紹介するシーンが入っております。実はジェイクの母校で働いていたってわけ。ちなみに地下室の洗濯機で洗われていた制服は清掃員の制服です。つまり・・・

 

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勘のいいガキは嫌いだよ


そして始まるミュージカル。なんやかんやあってジェイクとルーシーは退場。

残された清掃員。ミュージカル後の花吹雪を片付けつつ退勤。

 

自身の車に戻るも、フロントガラスにアイスのCMが流れ出し、アニメでデフォルメされた豚が現れます。

清掃員も完全にキマってしまい、全裸になります。アニメ豚の案内で校内に再び戻ります。

 

アニ豚「君に服を着せよう」

 

シーンが切り替わり、舞台の上で表彰されるジェイク。

何やらスピーチをし、観客全員がスタンディングオベーションで拍手をし・・・終了。

(マジでここの内容頭に残らなかった)

 

またシーンが切り替わり、雪が降り積もった清掃員の車と学校。朝がきました。

そしてエンドロール。

 

終劇。終わりだ終わり!帰れ!

 

つまりどういうことだったの?

全部、清掃員の精巧な妄想だった訳です。

「もう終わりにしよう」というのは清掃員=ジェイクのルーシーとの妄想は終わりしよう。という話。

 

清掃員は頻繁にこのもしもルーシーという彼女を実家に連れていき両親に紹介したならば・・・両親との関係性は・・・車内で会話は盛り上がるか・・・学識があって、私的な理想の自分(妄想ジェイク)はうまくやれるのか・・・

 

妄想を膨らみに膨らませた結果、自身の現実(清掃員としての目の前にルーシーが現れる)に妄想が入り込み、最後にアニ豚に諭られ、妄想を終幕させた・・・

と思っています。

※頻繁に妄想を繰り返していたのは、そういう伏線がいろいろあったところからの推測。

この話の悲しい部分として、

  • 結局はただの清掃員の妄想だから、シーンが切り替わるまでの内容が無駄に長く、退屈を感じえない演出になっている。妄想だと気づかせるためにワザと視聴者を退屈させる。
  • 清掃員ジェイクは自身の現実を十分に理解しているので、妄想の中でさえハッピーエンドにならない。
  • 妄想ジェイクの本質が「さまざまなコンプレックスを抱いている冴えない清掃員」であることと、妄想ルーシーも結局は自分自身であるからハッピーエンドを妄想しきることができなかった。
  • 見てる間は眠くなり、見終わってからは悲しくなる。

私の感想としては上記の感じであります

 

原作と「オクラホマ」というミュージカルを見ておくと、より内容が深く理解できるそう。

www.club-typhoon.com

この解説が一番わかりやすかった。

 

深い・・・うーん、深いか?

つまるところなんだってばよ

社会的に不遇な人間の妄想劇とその結末・・・という感じでしょうか。

序盤~中盤の退屈させる演出がワザとで、それを面白い!と受け入れられればありなんでしょう。私は無理でした。やっぱりこれがホラーとは思えない・・・うーん?

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うーんとうーんと・・・

まぁ好みですわな。手っ取り早く人生や社会性に悩みたい方にはお勧め。

 

本日の一曲

不穏で陰鬱な雰囲気にどうでしょうか。


9mm Parabellum Bullet - 命ノゼンマイ

 

最近、9㎜ばっかり聴いてるからだけど。

みんなも聴こう。9㎜!

 

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